スタッフ「おつかれさまでしたー」
望「なっちゃん、いっしょにかえろ!」
桑「…炭酸は駄目だったよね、ほらっ」
望「そんなことないもん(強がり)。わわ、コーヒー。えへへ…ありがとぉー」
桑「まぁったく、さっきはサクレボの話してんのに何が『小さな手』よ。監督不行き届だって由美子ちゃんとか
スタッフにつつかれんの、私なんだから」
望「ご、ごめん…なっちゃん」
桑「もっちーさ〜あ、なぁんかこの頃、そうしてる事多くない?」
望「そ、そんな事無いよぅ!あたしは別に、考え事なんてぜんぜん…」
桑「…そういうわかりやすい性格が、私に苦労かけさせるわけだ。こいつめ〜」(ムニー)
望「ひっ、いひゃい…ほめぇん、なっひゃん…放ひへぇ」
桑「…ま、もう私がいちいち気にすることでも無いんだろうけどさ。もっちーはもっちーで人気出てきたようだし、
よろしくやってるみたいで」
望「…えっ」
桑「ラジオでも言ったけど、私もシスプリで殆ど声優としてやりたいことはやれちゃったわけよ。こうして、
仲間内でユニット組んでワイワイやるのもその一つだったわけだけど…」
望「なっちゃん……ちょっと、やだ…なに言ってるの…?」
桑「ちょうどみんなピンで(ラジオ)番組持ち始めたりして、仲良くプリッツなんて言ってられるのもあと
どれくらいかって感じで…」
望「やっ…やだぁっ!」
桑「…時間なんてあっという間に流れて…みんな、ばらばらになって…」
望「やめて、やめて!いや、いやだよぉ!なっちゃん…もぅ言わないで…!」
桑「……もっちーは、どこまでいっても…そうやって、耳をふさいでしゃがみ込んで!
いつまでたってもめそめそ泣いてるだけで、私の傍で甘えているだけだったのに…!」
望「…なっちゃん…あたしは…」
桑「『ひさよ…ちゃん』」
望「…えっ…!?(ドキン)」
桑「『可憐…そっちに行っても…いい…?』」
望「…その喋り方…ひゃあっ?」
桑「『(※耳元でぼそぼそと)ひさよちゃん…かわいい…
可憐…ね…ひさよちゃんのこと…だぁーーい、すきなの…ふぅーー…っ』」
望「あ…っ…耳…い、息…かけちゃ…だめ…」
桑「『可憐…ひさよちゃんが…かなしそうにしてるの…イヤだから…』」
望「やめて…お願い…」
桑「『こうやって…ひさよちゃんがドキドキするって言ってくれた声で… 慰 め て … あ げ る 』 … 」
望「ちがうもん…こんなっ…ち…がっ…うぁっ……あっ…うぁあああぁあーーーんっっ!!!!」
小「だからさぁ、ほんと何やってんだよ二人とも。はぁ、こんなことばっかでしまいにゃ
『プリッツは仲悪い?』みたいに言われちゃうだろー」
桑「うん…久しぶりに大きいのやらかしちゃったなあ…いい大人がマジ泣きして…はー」
小「で、騒ぎがおっきくなっちゃったからって、今晩はあたしんち泊めてくれってのもなあ。
うちは駆け込み寺じゃないっつーの」
桑「前ご飯作ってあげたじゃない」
小「ξ…とにかく、いつまでもこのままってわけにもいかないかんね。収録の時にはイヤでも
顔つきあわせなきゃなんないんだし」
桑「イヤって…そんなことっ…!」
小「…そか。なるほどね。問題は『そこ』なんだよなあ。ったく、こういうのって他人になると
よく見えるのに、なんで当事者になるとわかんなくなるんだろーな。うちらのする事って
いったら、まいど行き違ってばっかりで。そのくせ、いざとなると不器用に待ってばかりでさ」
桑「はぁ?」
小「…みてみ、窓の外。でもって、早く行ってやれって。今夜も寒いんだから」
桑「………あのバカっ…」
望「いたた、いたいよ…なっちゃん」
桑「来たなら来たで、どうして中まで入ってこないのよ」
望「あ、そだね…えへへ」
桑「笑って流してばっかりで…受けているだけじゃなく、自分の言葉で語ってみせなさいよ」
望「…」
桑「…そ、無いならいいや。私はもう行くから」
望「あっ…!……さ、さっき…うやむやになっちゃったけど、ね…ぼーっとしてた理由。
なっちゃんに黙ったまんまにしておくのが、どうしても自分で許せなくて…」
桑「…なんだ、そんなことなの。ならこっちも悪かったって。あんなことして」
望「いいの!あたしが、聞いてほしいの!……聞いて、ください」
桑「…いってみ」
望「ん…。あの、ね…奈々ちゃんたちともいろいろあって…今日の収録で、久しぶりにみんなで
楽しくやれたでしょ?…こんなふうに、みんなでなかよくしていられる事が嬉しくて…そしたら、
そしたらね…急に、それが無くなっちゃうのが怖くなって…そうなの…なっちゃんが言ったこと。
あたし、そのままそういう不安をずっと抱えてて…それで…」
桑「…なんだ」
望「…え?」
桑「…私たち、同じ事考えてたんだ。私もね、もっちーが遠くに行っちゃうみたいで、不安だった」
望「…なっちゃんが…不安?…あたしの…ことで…?」
桑「悪かったわね…プリンアラモードだって聴いてる…!NHKだって、チェック入れてるわよ!
…ちゃんと、気にかけてんだから」
望「…な、なっちゃん」
桑「嫉妬してた。私の影に隠れてたはずのもっちーがどんどんみんなに好かれていって。
一人立ちしていくのが寂しかった。馬鹿よね、身勝手にやさぐれて。自分が傷つくのは
プライドが許さないからって、もっちーの方を突き放すような言い方で貶めて…ごめん」
望「なっちゃん…………ねぇなっちゃん。あれは『お泊り』なんだよね?」
桑「へ?あぁ、可憐の台詞ね。だから悪かったって…あんな言い方して」
望「可憐ちゃんはあたしに言ってくれたんだから、当然あたしの家にお泊りしてくれるんだよね?」
桑「…はぁ?」
望「いっしょに、寝てくれるんだよね?」
桑「…うあ……ほんと勝てないわ、もっちーには」
望「へへ〜…(…あたし…ずっと、ずーーーっと…どこにいたって、あたしの心は、
なっちゃんといっしょだよ…!)」