桑「どういうことよ」
小「…来るなり、何だよ…って言いたいとこだけど。実はそろそろ来るんじゃないかなーって、
思ってたんだよねぇ。由美子、花マル解答〜♪」
桑「…ふぅん。いつもは鈍っそうなくせして、どうやら察しはついてるみたいじゃない。
どうして私がここに来たかって」
小「『もっち〜スタイル』だろ。あれ聞けば、そのあとのなっちゃんの行動なんてわかるって。
昨日今日のつきあいじゃーないんだからさ」
桑「…ふっ…あはは…そっか。そ〜だよね。本当にいろいろあったもんね、私たち。特に…
Pritsを始めてからは」
小「あぁ、いろいろあったね」
望『望月の手を、優しく包んでくれる手があったんですよぉ…』
桑「すべて承知の上なんだ。だったら私が今、どう思ってるかも…分かってんだろーねっ!!」
小「…ぐッ!」
桑「よくもまあ、色目使うような真似できたじゃない!」
小「へ…へぇ。口先だけの、内弁慶かと思ったら…案外手ぇ早いんだ。見なおしたよ。
見なおしたけどさ…本気で泣かされたくなかったら、あたしを締め上げるこの…手は、
早く引っ込めた方がいい」
望『もっち〜ガンバってって、励ましてくれて…』
桑「はっ、何言ってんだか!盗人猛々しいとはこのこ…うぐっ!!」
小「…ごっめぇん。けっこうマジケリ入っちゃった?由美子足クセ悪いんだぁ。それにさ…
色目とか…盗人とか…あの子は、なっちゃんの所有物じゃないだろ…ッ」
望『…嬉しかったです〜!』
桑「…げほ…っ」
小「思えば、前からあんたとは衝突が絶えなかったな。スカートの事で突っ込まれた時とか、
センスが無いだとか。ああ、そういや奈々ちゃんとの一件もそうだっけ。
でも、それもこれも仕方ないかもしんないよね。乳母日傘で不自由なく育って、
夢だった『声優』になるまで、何もかもが理想通りに適って来たなっちゃんにくらべて」
桑「……」
小「ウチはお世辞にも裕福じゃなかったし、あたし自身ここに来るまでにゃいろいろ苦労も
して…いや、逆恨みする気はないけど、どうしてもそりが合わないなって感じは
ぬぐえなかったね。…いや、ほとんど愚痴みたくなっちゃったけど、勘弁してよ」
桑「ごほ…………いいって……長い…付き合いじゃない」
小「…」
桑「……長い付き合いだけに、引き返せない事もあるわけだ」
小「…そっか。いい機会だったって事か。結局こうなっちゃうんだ、あたしたち」
桑「…潮時ってやつ、かな」
小「ああ……まあ、きっかけなんてだいたい些細な事だよ。些細な事から始まって、
些細な事で終わるんだ」
桑「…」
小「…Pritsの、潮時だ」
【…→TO BE CONTINUED…!】